#1 プロローグ|自由奔放すぎたスペインひとり旅

皆さま、コロナ渦の昨今、いかがお過ごしでしょうか?

これまで、旅行や旅が大好きだというたいていの人は、飛行機に乗りたい気持ちを必死に抑え、次の旅行の計画を立てたいところを我慢してきたのだと思います。お気持ち、お察しします。

世界旅行しか勝たん!我慢なんてできないという方ももちろんいると思います。youtubeなんかでも、早々とワクチン接種を済ませて(またはワクチン接種の名目で)海外に旅行に出かけている動画などを見かけましたよね。今ではすっかり主婦の仮面をかぶって生きている私も、旅好きの一人です。そんな私にとっての過去最大の一人旅は、遡って2008年の秋に行ったスペインでした。それまでもずっとスペインが好きで、高校からスペイン語を勉強していましたし、大学での第三言語ももちろんスペイン語でした。スペイン料理は知っているものはみんな好きでしたし、スペインの文化にもとても興味がありました。大学では、冬休み期間中にスペイン語学研修にも参加していたので、世界中の国々に常に目移りしながらも、もっとじっくりと時間をかけてスペインを見たい、スペインを旅して廻りたいという強い想いがずっとありました。一人で時間をかけて自由に旅をすることで、スペインの芸術、音楽、文化からインスピレーションを得ようと旅に出たわけですが、もう言葉ではとうてい説明できないほどさまざまな経験をして帰ってきました。。

芸術と性は表裏一体

実は、芸術に関する欲求に匹敵するほどに、性に対する欲求にもなかなか正直に好き勝手やった一人旅でもありました。芸術からインスピレーションを得ることにより自らを解放しようとスペインに旅に出たら、結果的に、性まで解放してしまい、旅の一部が懐かしの映画『エマニエル夫人』のようになってしまったのです。ただ、これに関して私は思うのです。一般的には、なにかと男性が主人公として描かれたり表現されがちではありますが、実際には、旅先での期間限定の恋とか、異国の地で出会った相手と意気投合して、互いに気持ちがあった上でホテルまでお持ち帰りしてめくるめく夜を(または白昼堂々と)楽しんじゃう女性だっていてもおかしくはないのです。現に、ここに一人いるわけですし。

ただ、これからゆっくりとご紹介していく私の当時の旅日記の中身はちゃんと老若男女に読んでいただける内容ですので、どうかご安心を。

(さすらいの旅でありながらも私は、あまりにも赤裸々になんでもかんでも詳細に綴ってしまったら、万が一、旅先で命を落としてしまうようなことがあった場合には、このジャーナルのすべてが明るみに出てしまうのもまずいよなあ、という認識があり、旅の夜については書き残してはいなかったようでした。すべては私の記憶の中のみに記されています。我ながら、賢いというかなんというか…)

自由奔放すぎたスペインひとり旅を終えた後

スペインを一人で旅したあの年から、もうすでに13年という月日が経ちました。スペインの情熱に触れて帰国した私は、その後の人生を大きく変える道に進みましたし、趣味で地域のフラメンコ教室にも通いました。当時は、フラメンコ教室のオーナーから「あなたなら今からでもプロにだってなれるわよ」とおだてられ、いい気にもなりましたが、あの旅以降、ヨーロッパに旅行に行く事はあっても、残念ながらスペインは訪れていません。

数年スペインに住んでみるなんて夢のようでいいなーと思っていた時期もあったので、本気でスペインに長期留学するのもありだったな、と思います。好きな国に留学の名目で行って、一年以上学びながら生活していけたら素敵だな、とはずっと考えていたので、どうせこんな自由な女、誰ももらってくれるわけがないし、そろそろ行動に移していこうかなーといろいろ調べたり、留学やインターンシップのカウンセリングを受けたりしていた頃に、今の旦那と出会いました。

(まあ、婚約中でも一人でニューヨークの映画学校に短期で学びに行ったりと、相変わらず私が自由なことに変わりはなかったのですが…)

まあ、これからだって叶えようと思えばスペイン留学・移住も不可能な話ではないとは思っています。このなんとも中途半端なスペイン語の語学力も、むこうに行ってしまえばグンとUPするんだろうにといつも思います。いつかちゃんと、一年間とかスペインに住んでどっぷり浸かるのもいいよな~。

私がスペインを旅しながら綴ったこのジャーナルの封印を解き、私自身もふたたび日記を読み返しながら当時のことを振り返っていきたいと思います。

皆さんにとっての今後の旅の参考になるかどうかはわかりませんが、過去にヨーロッパのスペインでこんな破天荒な女一人旅をしていた人がいたんだな、くらいで楽しんでいただけたらと思います。