#52 モロッコ日帰りツアーを予約していたのに寝坊した女 [前編]

2008.11.07|自由奔放すぎたスペインひとり旅


セビリアでの旅の残りの日々についてまだ何も書いていないが、まずは今日(11/7)のことを書こうと思う。

今朝はモロッコへの日帰りツアーの集合場所であるAlgeciras(アルへシラス)の町へ下りるため、朝8時のバスに乗らなければならなかったのだが、目覚めたのはなんと7:30。ギリギリだった。危ない、危ない…

むろん、シャワーを浴びることはあきらめて、急いで支度をした。

外出する際にはルームキーを預ける決まりなのだが、フロントに行くと、昨日の女性ではなく、違う男性が働いていた。鍵を預け、そのまま(急いでいたので)背中を向けて出ようとすると、彼に呼び止められた。一瞬、私が何かしでかしたのかと思ったが、彼は近くにあったビニール袋を指差した。なんと朝ごはんを持っていけるよう準備してくれていたのだ!なんて親切な!

ユースホステルを出ると、ちょうど朝日が昇るところで、素晴らしい光景が目前に広がっていた。なんて美しい日の出だろう!

Algeciras(アルへシラス)には早めに到着することができたので(良かった!)港のターミナル内のベンチに座り、そこで朝ごはんを食べた。そして、グループで集合し、一緒にフェリーに乗船した。とても綺麗なフェリーで、座席は800以上あり、船内にTelepizzaもあった!

Telepizzaとは?

Telepizzaとは、スペイン発のピザチェーンのことです。



フェリーがCeuta(セウタ‐アフリカ大陸の北岸に位置するスペインの自治都市)に到着すると、今日参加するツアーの現地ガイドであるアブドゥルさんからの挨拶があり、私たちはツアーバスに乗車した。


さあ、国境を越え、いざモロッコへ!!



まずはじめに、モロッコ北部の町Tetouan(テトゥアン)を訪れた。メディーナと呼ばれる旧市街地を散策し、テトゥアンの白く美しい街並みを鮮やかに彩る市場を巡り、その後もユダヤ人居住区などを散策した。

ミントなどのハーブ類、スパイス、チキン、ミルク、チーズ…それらすべてのものに異国情緒が感じられ、素晴らしかった。

この時、少しだけ、かつて訪れたことのあるインドでの記憶が蘇った。あのインドへの旅では、あまり良い匂いではないと感じた場所があったとしても、その‘悪い’匂いが、その国の‘良い’ところでもあった。事実、その体験は確実に記憶として残ったのだから。

白い壁、壊れた家屋、通りの猫たち…とても魅力的な街並みであった。




旅をしていると、薫りや風味によって別の旅の記憶が呼び覚まされることがある。

これもまた、旅の醍醐味。